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海外テニス

「今はすっかりトレーニングが好きになったわ」元1位のムグルサが怠け者を返上した方法などをジュニアにアドバイス【海外テニス】

東真奈美

2020.05.27

今年の全豪で準優勝したムグルサ。プロを目指すジュニアに向けて有益なアドバイスした。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

今年の全豪で準優勝したムグルサ。プロを目指すジュニアに向けて有益なアドバイスした。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 元世界ランキング1位(現在16位)のガルビネ・ムグルサが、トップジュニアに向けたアドバイスを、ITF(国際テニス連盟)公式YouTubeチャンネルで公開した。

 スペインとベネズエラの血が流れるムルグサは、3歳からテニスを始め、両親はそのキャリアのためにスペインに移住を決意。闘志を燃やす戦いの女神は、厳しいテニス王国で育った。182センチの恵まれた体格で、女子テニス界の戦国時代をリードしてきた1人である。

 2016年全仏オープンと2017年ウインブルドンで優勝しながらも、その後は低迷。しかし、今年の全豪オープンでは、ノーシードから決勝に進出し、再び勢いを取り戻しつつある。大きなスランプも経験した彼女が、自分の後に続くジュニアたちのために、自身の考えや経験を語った。

 まずは、プロ転向後に、これまでとは比べ物にならないくらい重くのしかかってくるプレッシャーについて。

「プレッシャーは、誰にでもあるわ。私はプレッシャーが好き。だってそれだけ自分にとって大切だということだから。

 でも、プレッシャーが自分のプレーの妨げになるほどに大きいものなら、対処する必要がある。なぜそれほどのプレッシャーを感じているのか、なぜその試合をそこまで重要視しているのか、チームメンバーと話して自己分析するようにしているわ。個人的にはコーチとたくさん話すわね」
 
 少し考えすぎる傾向はあるが、冷静に分析することができるムグルサも、何をすべきか、そしてその理由が全く見えなくなるくらい苦しい時がある。そんな時は、ビジュアライゼーションが役立つと言う。

「それが重要な試合であるほど、試合を視覚化して、前向きな心を持つようにするの」。ビジュアライゼーションとは、その場にいるかのごとく事柄や現象、関係性を具体的にイメージすることだ。

 イメージすることは、ムグルサのトレーニング改善にも役立ったようだ。若い頃の彼女は地道なトレーニングが苦手だったが、その捉え方を変えてみた。

「怠け心が出たなと感じたら、『セレナ(ウィリアムズ)がトレーニングをしている!』とイメージするようにしたの。試合で優位に立つには彼女以上に練習しないといけないでしょ。今はすっかりトレーニングが好きになったわ」と、負けん気を存分に有効活用している。
 

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