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NBA

「リーグベストのSGになった」ピアースが元同僚のビールを称賛!ジャンパーは芸術の域に〈DUNKSHOOT〉

秋山裕之

2021.02.17

今季のビールは開幕から17試合連続で25点以上を奪取。昨季に続いて平均30点超え(33.1)をマークしている。(C)Getty Images

今季のビールは開幕から17試合連続で25点以上を奪取。昨季に続いて平均30点超え(33.1)をマークしている。(C)Getty Images

 2月16日(日本時間17日、日付は以下同)に公開された『ESPN』の“The Jump”で、ワシントン・ウィザーズの大黒柱ブラッドリー・ビールにフォーカスした“The Beal World: DC”についてディベートが繰り広げられた。

 今季のウィザーズはイースタン・カンファレンス14位の8勝17敗(勝率32.0%)と下位に沈んでいるものの、115日のヒューストン・ロケッツ戦でビールはゲームハイの37得点に8リバウンド、3アシスト、3スティールの大活躍で勝利の立役者となった。

 キャリア9年目のプレーするビールは、ここまで23試合に出場してリーグトップの平均33.1点に5.2リバウンド、4.4アシスト、1.4スティールを記録。相手チームから頻繁にダブルチームを受けながらも、フィールドゴール成功率47.6%は驚異的と言っていい。

 ボストン・セルティックスで15シーズンをプレーし、2008年にはNBAチャンピオンに輝いたポール・ピアースは、番組内でビールについてこう話していた。

「彼はもう(シューターという枠を)超えていると思うね。自らの努力で向上し、リーグの中でも素晴らしいスコアラーの1人になったんだ。ゲームの中で彼は成長を遂げており、オールスター選手からリーグ有数の2番(シューティングガード:SG)となり、おそらく今ではリーグベストの2ガードになったんじゃないかな」

 ピアースはキャリア晩年の2014-15シーズンにウィザーズに在籍しており、キャリア3年目のビールをコート内外で見てきた。同年にビールは平均15.3点をマークしていたが、当時は単なるシューターに過ぎなかった。
 
 だが18-19シーズン途中に相棒のジョン・ウォール(現ロケッツ)がケガで離脱すると、プレーメーカーとしても台頭。ウォール不在で戦った昨季はリーグ2位の平均30.5点を残しながら、キャリアハイの6.1アシストもマークしている。

 今季はラッセル・ウエストブルックの加入で数字は落ちたものの、それでも4.4アシスト。ビールが7アシスト以上を残した4試合でチームが3勝をあげていることからも、この男のプレーメークの重要性が分かるはずだ。

「ジョン・ウォールがいなかったことで、ボールは彼の手にあった。そこで彼はプレーメーカーとして成長することができた。ここ数年の彼は、ただのシューター以上の選手になっている」とピアースは言う。

 ビールはリーダーとして声を大にしてチームメイトを叱咤激励するタイプではないものの、リーグ有数の実力者であることは事実。オフェンス面で躍動する27歳は、今季ここまでミドルレンジ(フィールドゴール50.0%)とロングレンジ(同47.6%)でも高確率にショットを沈めている。

 キャッチ&シュートやオープンショットもなかにはあるとはいえ、多くの場合はディフェンダーが張り付いているだけに、ビールの決定力と自慢のスキル、鮮やかなフットワークから繰り出されるステップバックやサイドステップジャンパーはさらに磨きがかかり、芸術的ですらある。

 現在リーグにはジェームズ・ハーデンを筆頭に多くのスターSGがいるが、今後ウィザーズを上位進出に導くことができれば、ビールの評価はさらに高まっていくことだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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